クグロフの型取り
ここからは、作ったクグロフの型取りのお話です。正直言って型取りの方がよっぽど時間がかかったので、型を作らない方が効率的かもしれませんが…
クグロフはギザギザしたエッジが効いていてしかもそれが斜めに入っているので、型を取るのもそこから粘土を綺麗に取り出すのも大変でした。せっかくの綺麗なエッジが死んでしまうのです。
さらに、真ん中の穴によって粘土が型から外しにくくなるというのも厄介。ならばと言って穴のない状態の型を作って後からストローで抜くと、ストローによって形が歪んでしまうのです。多少歪んでもいいという方は、穴無し→後から穴あけの方が絶対におすすめです。
私は…せっかく型を作るんだから同じ形にしたくって…穴の開いた状態で型を…(茨の道)
妥協できるものができるまで本当に何回も何回もやり直しました。
作った中で満足のいく形のクグロフを原型に選びましょう。ただし、型取りの際に壊れてしまうことも多かったので(体感で試行回数のうち6割は壊れました)、本命以外のもので一度練習しておくといいかもしれません。
原型が決まったら、水で溶いた木工用ボンドでコーティングします。これをやるとクグロフの強度が上がり、おゆまるを押し付けても壊れにくくなります。若干の耐水性もできるので、おゆまるをお湯で温めたとき水滴が残っていても原型の表面が溶けてくるのを防ぐ効果もありました。2回か3回重ね塗りしておくと安心です。穴の内側も忘れずに。
写真ではニスで着色してからボンドを塗っていますが、ニスはなくてokです。
おゆまるを温めて柔らかくしたら、平らな台に置いたクグロフに上からギューッと押しつけていきます。壊さないように、でもきちんと密着させるように…
写真は型を下(平らな台にくっつく側)から撮ったもの。クグロフの下面、穴の位置に来る棒の下端、型の周囲の3つがすべて同一平面上にある(=平らな台に密着する)ようにできていたらok。おゆまるをよく冷ましてから原型を取り出します。
原型は型から外すときに壊れることがあります。その場合は原型の欠片が型に残らないように洗うなり拭くなりしてください。
型から原型を外したら、綺麗にできているか一度確認のために粘土で複製してみましょう。
軽量粘土を型に詰めて、先ほど確認した平面と等しくなるようにすりきります。
おゆまるは冷えてもわずかに弾力が残るので、型を少しづつ曲げて外しやすくできると後が楽です。
すりきりの表面に柔らかい軽量粘土を押し当て、その粘度でくっつかせて型から引っ張り出します。慎重に、慎重に…
外せないようなら、そのまま粘土が乾燥するのを待ってから外した方が無難です。時間はかかりますが。
上手く外せたら、この型で何か欠損がないか確認します。多少のバリのようなものは爪楊枝で取れるので、溝がつぶれているとか大きく変形しているとかいった微調整できない欠損でなければこれで完成で大丈夫。
もし型取りが失敗していても、おゆまるなので何度でもやり直すことができます。何度かやるうちにコツもつかめてきますし(と何度もやり直した自分を慰める)…
完成です!
こうやって型から外せば粘土の乾燥を待たずにどんどん作れますので、私のような飽き性にもシルバニアさんクグロフを量産できるかと思います。
取りあえずいくつか味のバリエーションを作ってみました。
絵具のふたの溝がきちんと再現されていて、細かい凹凸の感じが私好みで嬉しいです。
手前のクグロフが乗っている硬貨は100円玉です。大きさの比較に。
白いクグロフはせっかく苦労して穴あきの型を作っておきながら、その穴を埋めてフルーツやブリオンを載せました。
奥のクグロフは、ココアっぽい色の粘土を詰めてから粉砂糖(ベビーパウダーと白いアクリル絵の具と少しの木工用ボンド)でお化粧してみました。
シルバニアの赤ちゃんとの比較。写真撮るのが下手でいつも影が映りこんでしまいます…
シルバニアさんの大人のお人形も欲しいのがあるのですが、まだ赤ちゃんだけで一人暮らしをしているワンルームです。
クグロフとは関係ありませんが、こんなのを作っておくと土台に少し飾るだけで華やかになって便利です。
思えば幼いころシルバニアにお菓子やパンを作ってあげたくて粘土いじりが好きになったんだっけ。原点に戻ったということでしょうか。
いかにも素人という仕上がりですが、ミニチュアお菓子作りの作業は大変楽しかったのでまた作っていきたいなと思います。
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